深刻な介護業界の人手不足、その対策とは

介護の仕事は、ブランクがあっても職場復帰がしやすく、福利厚生も充実している職種です。

また、正社員登用制度を設けている職場も多いので、未経験であっても本人のやる気さえあれば正社員になれます。そして、正社員登用のための資格取得のためのサポートもしてくれるのが介護業界なのです。

しかし、介護業界は慢性的な人手不足が大きな問題となっています。上記のような働く側にとって好条件の揃っている仕事でありながら、人手不足が続くその理由は「賃金が低い」、「心身ともに仕事がきつい」という原因が挙げられます。それに加え、これからますます加速する高齢化社会に向けて、要介護者が増えることも原因の1つです。給料が安く過酷な職場であるため人が定着しない、要介護者が年々増える、ますます人手不足になり1人あたりの仕事量が多くなる、という悪循環が生まれているのです。

対策としては、厚生労働省が2015年での補正予算案、2016年当初予算案で打ち出した政策である「福祉・介護人材確保対策」をより進めることです。この政策では、「離職した介護人材の呼び戻し」、「新規参入促進」、「離職防止・定着促進」という介護における3つの政策を打ち出しています。学生やボランティアの高齢者など、新規参入者を介護業界へ向かえるためのシステム構築などが政策の内容です。政府がどれだけの予算を介護に費やしてくれるのかが、今後ますます加速する介護社会の改善策となるでしょう。介護業界が抱えている問題を解決し、人材が集まるようにすることが人手不足の解消の近道なのです。